「結婚、出産をしても。働きたい」そのとき、あなたは?

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「結婚、出産をしても。働きたい」そのとき、あなたは?
2017/11/14 (火) - 08:00
木下 眞由子
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キャリア相談や面接を通じて、女性の方は「結婚しても、出産しても働きたいです」とほぼ9割の方がそうおっしゃいます。女性の活躍、働き方変革など、近年の労働者を取り巻く環境の変化で、誰もが働くのは当たり前。男女問わず、プライベートに多様な変化が起きても、人生100年時代に突入し、私たちは80代も仕事をしている可能性が高い。そのなかであなたのその働き方、本当に自分らしいですか?

「働けるかどうか」よりも「働きたいかどうか」

転職相談に乗っていると、ほぼ9割の女性の方から、結婚しても出産しても働きたいとコメントを頂きます。そのこと自体は悪くないと思っています。私も、ここに至るまで、そう考えて、体現してきました。
しかし、結婚しても出産しても働けるかどうかを「制度があるかどうか」で、判断する傾向があります。制度はどこでもつくることはできます。
その制度を活用してでも、働きたいかどうか? がポイントです。「働けるかどうか」ではなくて、「働きたいかどうか」です。

また、今はまだリアルに感じている人もそう多くいないかもしれませんが、「親が要介護状態になったら、今と同じままで働けるかどうか?」ということを不安視する方も今後増えていくだろうことが予測できます。

男女問わず、ライフイベントを迎えながらもどうしたら「自分らしく働いていけるのか」
今後の私たちにとっては、考えるべきポイントであるのは間違いないかと思います。
今回はそのなかで、女性の結婚出産を例に取ってみたいと思います。

子どもは思ったとおりには動かない。それでもやり遂げたい仕事ですか?

結婚しても、出産しても働くことは、本当に大変です。
朝、時間通りに、早く出たくても、子どもが「トイレ!」と言えば、ガマンしろとは言えません。グズグズいう子どもを保育園に連れていかなければ、仕事にも行くことができない。連れていって、仕事して、残る仕事に後ろ髪をひかれながら、ダッシュで帰宅して、食事、お風呂、就寝を繰り返す毎日です。子どもが小学校に上がったとしても、保育園とは違いますし、子どもも成長しています。学童にいても、高学年になると飽きてくるようです。習い事に連れて行ってくれる学童に入れ直しをする場合や、一人で家に鍵を持たせている場合もあります。
塾や習い事など、今度は大きくなればなったで、その都度、違う壁がやってきます。
自分のことだけではなく、子どもの成長とともに「子どもの時間の使い方」が変わっていくことによって、働き方が変わっていく可能性もあります。このタイミングで退職を決意するケースも少なくはありません。

私の場合は子どもたちもだいぶ大きくなり、病気をすることはかなり少なくなりましたが、たまに具合が悪いときでも、半月先まで予定がびっしり詰まっていて、休むことができないときには「私は何やっているのだろう」と今でも思うことがあります。

冒頭で述べたとおり、それでもやりたいか? やりたくないのか? と考えることは、とても大切なことだと思います。
限られた時間のなかでも成果を残して、自分のキャリアに向き合いたいのか? とにかく制度が大事で、その制度にとりあえず乗っておけば、何とか働いていけるレベルでいいのか?
これは人それぞれの価値観だと思いますが、少なくとも働くということは、どっちであっても同じだけの時間を投資し、同じだけの負荷を子どもにも背負わせています。
それでも、そうしてでもやり抜きたい、自分がその仕事を望んでいるのかどうか。
同じ働くなら、私だったら自分のやりたいことを選びます。細く長くだとしても、やりたい仕事を続けられるならば、私はそれを選択します。そうやって重ねていくことで、子育てがひと段落したときに「やっててよかった」と「自分のプロフェッショナリズム」につながると考えています。

女性だけが考えることではなく、夫婦で選択することでもある

人によって性格も、得意・不得意も、みんな違います。みんなが同じように、走りながら考えて、「スーパーワーキングマザー」とは限りません。
子育てしながら、自分のこと以外も考えながら生活していくことは、容易なことではありません。
そして、子どもの性格も特徴も、夫婦のあり方も、子育てを支えてくれるバックグラウンドも全て違います。まったく同じ人はいません。

だからこそ、「自分がどうありたいのか」「自分がどう生きたいのか」が大事だと思います。周りの状況に流されて、周りもそうしているから、働かないといけないから、ではなくて、もう一度自分はどういう人間で、どういう働き方がベストで、どういうキャリアを考えているのか? を、客観的に見ることをおすすめします。

また男性側に少し知っておいていただきたいのは、初めての出産、生まれてからは24時間365日体制で、ひたすら子どもを守るために母親は動きます。睡眠不足のまま、1歳になり、働きだしたら、もう毎日がカオスの場合がほとんどでしょう。そのなかで奥さんの負荷が増えすぎて、結果不満がかなり蓄積されて、疲弊してしまう。もう働くのを辞めたいとなるケースもよく耳にする話です。

出産・子育ては夫婦でする選択です。生まれたらその先は奥さんが負担するのが当たり前で、暗黙の了解ではありません。不満と疲労の蓄積は、夫婦間の亀裂につながる要因にも……。
ご夫婦で「自分たちにとって働くとは何か、共働きするのであれば、どうやってその局面を、誰が何をしていくのか」などをちゃんと話し合うことも、夫婦円満、家庭円満のポイントだと考えます。

結婚しても、出産しても、仕事をするのは、すべて自分次第です。
パートナーのキャリア観の理解は、夫婦円満。家庭円満につながります。

木下眞由子

木下 眞由子

1976年生まれ。キャリアライフコンサルタント。
大学卒業後、ノエビア化粧品にて代理店営業 7年。営業、美容インストラクターを経験。その後、リクルートエージェント、インテリジェンス(現パーソル)にて、キャリアアドバイザーとして個人求職者の転職支援を行い、延べ2000人以上の候補者と向き合う。人材紹介エージェントの傍ら、採用アウトソーシングにて企業常駐型採用支援を行う。CA、RA、人事と三方向の視点を持つ。

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