管理職になるのは不安?女性が知っておきたい自分の強みの伸ばし方
渡部 幸
2017/07/20 (木) - 08:00

女性のみなさん、あなたは管理職にはなりたくないでしょうか?2016年9月のアイデムの企業への調査によると、女性管理職が少ない理由の1位(43.3%)は「女性本人が希望しないから」ということです。確かに、筆者が相談を受ける女性にも、仕事と家庭のバランスよくスタッフとして働きたい、と言う人が多いですね。今回は、「管理職になる自信がない」「自分にはできないのではないか」など将来のキャリアに不安を持っている女性に対して「日頃からこのように強みを伸ばしていくと役立つ」という方法を紹介したいと思います。

自分の強みを認識しよう

まず重要なのは「自分自身の強みが何なのか認識すること」です。あなたは、目的を持ってその実現に努力していくことにやりがいを感じますか?それとも、問題が何かに気づき、それを改善したり、回避することに向かうほうが得意で興味があるでしょうか。

また、あなたは、自分から主体的にどんどん行動していくほうでしょうか?それとも、起こった出来事をよく考えて分析し、誰かが行動するのを待って自分は動くほうでしょうか?また、何か仕事をするとき「人がどう思うか」「人とどのように一緒に行うのか」など対人、という部分にまず興味が湧きますか?それとも「物事をどのようにつくり上げていくのか」「タスクをどのように達成していくか」など対物やコト、タスクという部分に興味があるでしょうか?

何をやりがいと感じるか、何によって動機づけられるかは人によって異なります。どのようなタイプがよい悪いということではありません。また、上にあげたタイプの唯一1つだけが強い、というわけでもないでしょう。複数の傾向があるかもしれません。それは、人それぞれの特徴ということになりますし、管理職にもいろいろなタイプがいます。あなたはどんな傾向が強い人なのか、自分を知り、「人と自分は傾向が同じではない、人と自分は違うかもしれない」と認識しておくことが大切です。

周囲の人への伝え方を変えてみる

自分の強みの傾向がわかったら、次に自分の周囲の人についても観察し、考えてみましょう。先輩のBさん、同僚のCさんとあなたは違うタイプでしょうか?それとも似ているでしょうか?もし、あなたと違うところが強いな、と思う人がいたら「その人にはどんな伝え方をしたら一緒の方向に向かってくれるのだろうか、納得しやすくなるのだろうか」とコミュニケーションの取り方を工夫してみることをおすすめします。もしかしたら、あなたとその人は重視している部分が違うので、今まで分かり合いにくかったのかもしれないのです。

たとえばこのようなことです。Aさんは先輩のBさんが自分と違って言葉が少なく、どちらかというと、物事の達成やタスクの結果という点を重視していることに気づきました。Bさんは、人がどう思うか、「人」ということにそれほど興味がないようなのです。そこで、今までは「〇〇さんがこの内容にはこんな意見を言っている」「××さんがこの仕事に対して最近悩みがあるようだ」といった「人」を重視した伝え方をしていたやり方を変えてみました。「この内容の目的を達成するために必要な条件はこうだ、という意見がある」「この仕事に対しては現在このような問題点があるようで、それに対する対策はこう取っているが、上手く行かない点がある」のように「物事・タスク」中心の言い方にしてみたのです。そうすると、Bさんは、以前よりも自分の話に関心を持ち、Bさんなりの意見を言ってくれたり、相談に乗ってくれることが多くなりました。

管理職の仕事は、多くの人をマネジメントすることを求められます。「人と自分は違う」「自分が心地良いやり方、伝え方ではない方法も使えるようにすると、いろんな人とのコミュニケーションが取りやすくなる」こんなことを知っておくと、その役割を行うときに非常に役立し、やりやすくなるでしょう。

相談できるメンターを探す

最後に、もうひとつおすすめするのが「相談できるメンターを作る」ことです。メンターとは、あなたの相談に乗ってくれ、一緒に悩みを解決するようアドバイスや励ましをくれる先輩のことです。できれば同じ女性でロールモデルになるような人を見つけて交流するように心がけましょう。

大きな会社の場合、女性活躍推進へのプロジェクトや活動を人事などが積極的に行っていることもありますので、そういった場に参加し、他の人たちと話し合う機会を設けることもよいでしょう。社内で難しければ、社外でもよいのです。最近は異業種での働く女性の交流会もたくさん開催されていますし、自己啓発の研修や勉強会に参加するのもよいでしょう。仕事の悩みを打ち明けられる、尊敬でき、やり方について相談できる人をぜひ探してみてください。メンターがいることは、長い目で見て、今後のあなたの働き方に大きな助けになってくれるはずです。「自分には自信がない」「できないのではないか」と不安に思わず、できることから変えていってみることが大切なのです。

参考 アイデム人と仕事研究所「平成28年版 パートタイマー白書」
https://apj.aidem.co.jp/examine/199/

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