パラレルキャリアのひとつの生き方 ボランティアにはどんなものがある?
渡部 幸
2017/10/25 (水) - 08:00

「パラレルキャリア」とは本業の仕事以外にもうひとつ、自分の生きがいになるような社会的な活動を持つ生き方のことです。仕事として行う場合もありますが、今回は、パラレルキャリアの大きな柱であるボランティア活動にどのようなものがあるか、ご紹介したいと思います。

ボランティアの特徴

まず、現在のボランティアにはどのような特徴があるのかを見ていきましょう。仕事と違うボランティアの特徴には、利益を得ることが目的ではなく、誰かの役に立つことや社会貢献が目的だ、という点が第一にありますが、パラレルキャリアとして考えると、仕事で培ったスキルをボランティアで役立て、自分の生きがいを見つけることができる、という面も特徴として挙げられます。
また、子どもからお年寄りまで幅広い年代の人が誰でも行える、自分が仕事を将来リタイアしたときにも、長く活動に参加でき、仕事とは別の種類のいろいろな人たちと交流できるなどのメリットも数多くあります。

災害ボランティアについて

では、どんなものがあるか、主な種類について見ていきましょう。最初は災害についてのボランティアです。ボランティアで私たちがまず思い浮かべるのが、この活動なのではないでしょうか。震災などの自然災害の復旧を支援する災害時のボランティアは、阪神淡路大震災の際一般的に認知され、東日本大震災でより広がりました。その後も、熊本の震災、茨城の水害、新潟、鳥取など各地で起こっている災害の度にボランティアが支援を幅広く行っています。
また、その内容は大きくは2つに分かれます。ひとつは栄養士、介護福祉士、保健師、看護師などの専門の技術が必要なボランティアで、こちらについては資格や経験が必要ですが、もうひとつの種類は一般の人が参加できる内容のもので、被災した人々の住宅や被災場所の片付け清掃、生活全般の支援、物資の仕分け、水運び、話し相手、被災した人々の服の持ち帰り洗濯、買い物など多岐に渡ります。
みなさんもこれから災害が起こったときに、役に立ちたい、参加したいと思うことがあるかもしれませんが、全く経験のない一般の人でも、できることはたくさんありますので、詳しくは、被災地域の都道府県や市町村に設置された災害ボランティアセンターや、社会福祉協議会のサイト、YAHOOなどのポータルサイトで最新の情報を集め、参加を検討するとよいでしょう。災害ボランティアに参加するときには、必ずボランティア保険に加入することが必要ですし、被災地に入るにあたって必要な服装や、持ち物もあります。必ずインターネットで事前に情報を確認するようにしましょう。

普段から参加できるボランティア

いきなり災害ボランティアへの参加はちょっと敷居が高い、と思う人もいるかもしれませんね。普段の生活の中で参加できるボランティアも、たくさんあります。
例えば、
・山林に木を植える、川や海のごみを拾うなど自然を保全する活動
・留学生や日本に滞在している外国人が日本語を覚えるのを助ける、日本での生活をサポートするような国際交流活動
・障がい者の人たちとの交流を持ったり、一緒に楽しむ、老人ホーム訪問など社会福祉に関わる活動
・地域のお祭りに参加する、地域の清掃をするなどまちづくりのための活動
・子どもの見守りをする、子どもに本を読み聞かせする、子どもや学生の勉強を見てあげて進学の支援をする、など子どもや青少年に対する活動
・青少年に空手、野球などいろいろなスポーツを教える、パラリンピックのようなスポーツ大会の運営で現場のサポートをする活動
などざっと紹介しただけでも、非常に様々な種類があります。自分のもう一つの生き方としてボランティアに関わろうと思うなら、自分がどんなことで貢献したいかと、自分の仕事や趣味などでの経験や積み重ねてきたスキルを活用して何ができそうか、の両方の軸で探すとよいでしょう。

実際にやってみるには

では、「実際にやってみよう」と思ったときにどこで探せばよいのでしょうか。公的な信頼できる機関でまずは探したい、という人は「日本赤十字社赤十字奉仕団」のような以前からずっと継続されている団体のサイトを見て調べてみてはどうでしょうか。また、現在は、パラレルキャリア支援サイト「もんじゅ」http://monju.in/のように、多くの団体のボランティア活動を掲載し紹介しているサイトもあります。いろいろな種類のボランティアの内容を知ることができますし、「平日が希望」「週末だけ希望」「短期で希望」など自分のペースに合わせて参加することもできます。ここから自分のやりたいこと、できることを探してみてはいかがでしょうか。
ボランティアはお金を得ることはできませんが「自分も何か人のために、社会のためにできないだろうか」という思いを満たすやりがいを得ることはできます。興味を持っている人は、まず何かトライしてみて、もうひとつの生き方を持つかどうか、体感し考えてみてはどうでしょうか。

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