独立起業した場合に起こりがち、健康に気をつけるべき点とは
渡部 幸
2017/12/12 (火) - 08:00

筆者にも経験がありますが、独立起業し、特に1人で個人事業主として、または経営者として仕事をしていると、会社員時代よりも、ついつい自分の健康問題をおろそかにしてしまいがちです。今回は、1人経営の人たちに向け、自分の健康に注意すべき点をお伝えしましょう。

定期的に健康状態をチェックしよう

まず、個人で経営をしている人によく聞くことですが、なかなか定期的に健康診断に行かなくなってしまう、という問題があります。忙しいということもあり、会社からの指定もありませんので、ついついいつの間にか時間が経ってしまうのです。35歳以上の人は人間ドッグ、少なくとも健康診断には必ず定期的に行くようにしましょう。

会社員時代と違って、検診を受けるのに、よりお金がかかるのは事実ですが、国民健康保険での健康診断も、胃、大腸、子宮頸がんなど各部位ごとに1部位数百円から安く受けられるものもあります。1年に1回は通知が来ますので、活用し受けるようにしましょう。

むしろ、個人で起業した場合、自分の身体が資本です。自分が健康を損ねてしまったら、仕事面にも収入面にも大きな影響が出てしまいますので、独立起業した人のなかには、かえってしっかりお金をかけて詳しい人間ドックなどを受けるようにしている人もいます。そのくらい自分の健康に意識を向けることも大切です。

自分以外の家族が会社員として働いている場合には、福利厚生の特典で割引を使える場合もありますし、最近ではクレジットカード会社などがそういったサービスを行っている場合もあります。いろいろなものを賢く活用して、なるべくリーズナブルに受けられるよう調べてみましょう。

休日を確保しよう

次に大切な点は、しっかりと休む日を確保することです。1人で経営を行っている場合や、自宅を仕事場として使っている場合は、特に土日休日関係なしに仕事をしてしまう恐れがあります。起業すぐのときのほうが仕事の契約がなかなか取れず、むしろ時間が空いてしまっていたかもしれません。努力して仕事が軌道に乗ってくると、仕事をしていないとまたそのような状況になるのではないか、と不安になったり、来た仕事を断ると収入が絶たれるような気がしてついつい休みなく仕事をしてしまいがちです。これでは、健康を損ないかねません。

できるだけ意識して自分のカレンダーに休む日を前もって設定しましょう。仕事柄、通常は土日祝日に取引先との仕事が入らないので、そこは確保できる、という人はまずはOKですが、自分の計画や事務仕事など1人でできることをやってしまいがちですので、休養日をきちんと確保することをぜひ心掛けてください。1週間など長期の家族旅行は、早めに予約してしまうなど、後から変更できないように自分で決めてしまうのも1つの方法です。

また、1年に1回は全ての仕事内容の整理や見直し、事業計画を練り直す時間を設けましょう。起業当初はあれもこれも、来た仕事は断らないで引き受け、自分でも積極的に販路を開拓してきたかもしれません。しかし、あまりに手をひろげると1人ではできなくなってきます。一部分をアウトソーシングする、人を雇う、ということも選択肢として考えてみましょう。

普段から心身をメンテナンスしよう

最後に大切なことは、普段から心身のメンテナンスに気を配るということです。独立した場合、自分が健康を損ねると仕事ができなくなってしまいます。食生活、運動、睡眠などの基本的な部分にまず意識を向けましょう。

野菜を多くとり、肉や魚のたんぱく質もきちんと食べる、ごはんや麺類ばかりの食事にしない、お酒は毎日は飲まない、ウォーキングなどでもよいので、運動の時間も取る、足りない部分はサプリメントで補う、というように自分の身体が第一なのだということを常に頭に置いて気を配ることが重要です。

また、睡眠時間はしっかり取れているでしょうか? 1日最低6時間は必要です。休日を確保するのと同様ベッドに入る時間を決めるなど、寝る時間も確保するようにしましょう。よい枕や寝やすいベッドなどを探すのも1つの方法ですね。

長期的に健康に、起業した仕事を続けるためには、このように多少お金や時間を使ってでも心身のメンテナンスを心掛けることが大切です。マッサージや鍼灸など、必要であればほかのプロの手も借りましょう。心に関しては、経営者はなかなか自分の立場を分かってもらえたり本音を打ち明けられる場がなかったりしますので、コーチングやコンサルティングなどを活用する、同じような立場の起業家が集まる交流会に所属して情報交換や相談をすることも有効です。

ときには一度休むことも考えよう

このように、起業した場合、自分で自分のことを守らなくてはなりません。長期的な視点でよく自分を観察していきましょう。健康状態が厳しくなった場合には、一度休んでやり直すことも考えてみてください。取返しがつかなくなるまで仕事をしすぎることはないのです。

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